2005年01月19日

はじめに

これは私が実際やった。チン4のリプレイ記です。

シナリオ1ケレイトで始めました。最初のうちは普通に遊んでいる気だったのですが、後継者問題に悩み、そして暴走してしまいました。

全部お読みになってもらえたら、そりゃもう感激です。

では入船亭扇里による、「ケレイト記」をお楽しみください。
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ケレイト記1

1200年
イルカ=サングンは上機嫌だった。父トオリル=ハーンから受け継ぐであろうケレイト族の首都トーラは牧童・軍人の都と呼ばれている、もうじきにも武器の都と称号が増えるのは明白だ。
これだけの財産を受け継げば毎日の様に宴を開き、美女をはべらしても破産する事は無い。父ももう長くはない、モンゴル高原一と言われるこの財産は全て俺の物になるのだ。

一方イルカ=サングンの弟コルゲンは彼とは真逆の心境だった。父トオリル=ハーンは一代の英雄である。外征を避け、トーラをここまで発展させた。問題は兄イルカ=サングンである。自分より遥かに劣った兄、将来あんなボンクラに仕えるくらいなら死んだ方がマシだ。
「何をそんなお顔をなさっているんです?」
そう訊ねたのは弟のハウムルだった。同じ母から生まれたこの二人は仲が良かった。
「うん?なんでも無いさ・・・」
「・・・」
「隠せないな、しょうがない喋るよ。あの馬鹿兄貴にはちょっと頭にきているんだ」
「・・・そういう事ですか、お気持ちは察します。どう考えたってコルゲン兄の方が器量は上ですからね」
コルゲンは気持ちを分かってくれた弟に感謝の微笑を向けたが、少し複雑な顔をする。
「今度は何を考えているんです?」
「いや、どうしたら兄貴に仕えずにすむかなって」
「出奔でもなさいますか?」
「いや、そんな事・・・」
「私もお付き合いしますよ。私だってあの人の下にいるのは嫌ですからね」
「・・・なぁ、ハウルム。こういうのはどうだろう?俺には俺直属の軍隊が1万人居る、蒙古一の騎兵隊だ。これを使ってどこかの国を攻めて、そこの領主になるってのはさ。そりゃ見た目はケレイトの属領かもしれないが、遠くへ行けばあのイルカ=サングンの顔を見ずに済むんだぜ」
「それは名案と言いたいところですが、父上はなんと言うでしょうね?」
「うーん、父上には絶対反対されるだろうな。・・・いっそ夜中に抜け出すか」
「その目はかなり本気ですね。仕方が無い、やりましょう」
1200年秋コルゲンとハウムルは夜中にトーラを離れた。もちろんコルゲンの軍隊は遠方で合流したのだった。


「それより兄上、どこを攻めるんです?」
「それなんだがな、一度行ってみたい所があるんだよ」
「どこです?」
「日本だ」
「日本とは・・・ずいぶん遠方ですね。」
「幸い、道中の西夏・金はケレイトの同盟国だ。俺達を通してくれるだろう。それに日本の平泉はかなり手薄らしいぜ」

こうして二人は一路日本を目指す事になる。

彼等が平泉の城に攻め込んだのは1年後の1201年冬だった。
「ようやっと、辿り着いた。一気に陥すぞ、敵の守将は・・・源義経!?」
「日本が誇る名将です。後戻りはもうできません、なにせ兵糧が無いですからな」
「くそっ、背水の陣とはまさにこれか!よし全軍突撃!」

平泉政権の王、藤原泰衡は寝所に居た。
「何の騒ぎだ!」
「ケレイトとかいう蛮族の軍が我方の城を包囲しております!義経殿が守りに付きましたのでご安心を」
「うむ。・・・義経か。いけすかぬ奴だが生かしておいて良かったわい」

一方義経は驚愕の最中に居た。
「なんだあの騎兵は!我武士団よりも遥かに動きが速いぞ!しかも弓の射程に入って来ぬ!」

「こっちには食料も援軍も無い。早急にな」
「ハウムル様が城門を破りました!」
「よし!さすがは我が弟。一気に雪崩れ込め!」

義経も善戦したが、鍛えぬかれた蒙古騎兵の相手ではなかった。
「よくやった!しかし、義経と弁慶を登用できなかったのは悔しいな」
「いいではありませんか、日本人ではありませんが良将を得ましたぞ」
「耶律留哥か。しかしなんでこいつが平泉に居るんだ?」
「金を出奔して高麗へ流れ、鎌倉政権の捕虜になった後、今度は平泉の捕虜になったのでございます」
「そして今度は我がケレイトの捕虜か・・・可哀相にのぅ。」

「トオリル=ハーン様!姿が見えなかったコルゲン様とハウムル様が平泉を陥落させた模様です!」
「あ奴等、どこへ行ったのかと思ったら・・・そんなにイルカ=サングンが嫌か。仕方ない、平泉の領主をコルゲンに任ずる。それから、おい長春真人、お前あいつ等を見守っててくれ」

「あいつ等、あんな遠くへ行ってたのか。まあいい、邪魔者が消えただけさ。」
イルカ=サングンは汚く笑った。
「あんな東方の小国と違って俺にはこのトーラがあるんだからな」




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ケレイト記2

「しっかし、占拠したはいいが困ったなぁ。」
「どうしたんです?兄上」
「いや、国土が狭い上に変な物ばかり建ってるから、食糧すら満足に確保できん。」
「そうですね、先ずは牧場から建設して、食糧確保に努めましょう」

平泉を取り巻く環境は最悪だった。何しろ金が無い食い物が無い。隣の鎌倉政権は高麗を滅ぼし勢いに乗っている上、義経・弁慶が仕官したのだ。
長春真人が平泉に着いたのは1202年の夏だった。
「王子・・・」
「ん?長春真人じゃないか。さては父上に言われて来たな」
「はい。それよりも一大事でございます」

長春真人がトーラを出発した直後の事だった。彼の間者の一人が大事件を告げたのである。
トオリル=ハーン死去。
「なんと父上が・・・」
「ご遺言がございます」

トオリル=ハーンは死に際して最後の力を振り絞って言った。
「・・・我が後継ぎは、勇者コルゲンである。そしてオン=ハーンの称号を名乗るように・・・よいか、代々志を受け継ぐ者はオン=ハーンを名乗るのじゃ」

「それが最後の、父の最後の言葉か」
「はい・・・」
「・・・よし、俺は父の跡を継ごう。そしてオン=ハーンを名乗ろう!」


イルカ=サングンは絶望の淵に居た。
「何故・・・父は俺でなくあのコルゲンを後継者にしたのだ?俺はどうなるんだ?・・・まて、コルゲンは遠く日本に居る。この繁栄の象徴トーラの領主は誰だ?俺に間違いない。ははは、財産は全て俺の物だ」
以後彼は本国の命令も聞かず、酒色に耽っていくのであった。

平泉には毎日の様に鎌倉から武士団が攻め込んでくる。迎撃するのはオン=ハーン自らだった。
「くうぅ。この苦しい時に・・・」
その時吉報が彼にもたらされる。
「源義経降伏」
乱世のささやかな幸福だった。

イルカ=サングンは慣れない甲冑に身を包み、モンゴル高原を彷徨っていた。贅の限りを尽くした彼は事もあろうに父の遺産を瞬く間に食い潰していたのである。彼の部下達は呆れ、そして平泉に走った。
「・・・もう、これしか俺の道は無い」
彼はトーラを捨てて、チンギス=ハーン率いるモンゴル軍に突進して行った。

「このままじゃどうにもならんな」
「兄上、また背水の陣をしきましょう」
「お前それ好きだな。どうするんだ?」
「残った兵糧の一部を売り、兄上と義経殿で軍を編成し、鎌倉を攻めるのです」
確かにそれ以外に手は無かった、トーラから逃げてきた家臣の俸禄もそうだが兵士も多過ぎる。
「いちかばちか、やるか・・・」

戦いは壮絶そのものだった。義経の奮闘もありなんとか勝利し、源頼朝の首級は挙げられた。しかし・・・
「なんだここは!」
「頼朝が増援をし過ぎたせいか、金がOとは・・・」
「一難さってまた、一難とはこの事だな」
よかった事といえば、義経が一連の戦いで「城攻」を身に付けたことくらいか。
畠山重忠に代替わりした鎌倉政権軍は今だ攻めてくる。
なさけない事だが労働ユニットを壁にして、敵の攻撃を防ぐのが精一杯だった。
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ケレイト記3

「鎌倉は蒙古騎兵が雇えるんだ」
「父上が西夏と街道を結んでましたからね」
イルカ=サングン出奔、の報が届いたのはその時だった。
オルレアンというイルカ=サングンに最後まで付き従った男が最後は見限り、この急報を告げたのである。
「すると、お前は兄上を最後は裏切ったのか?」
「左様で・・・」
「鎌倉まで来たのは良いが、兄上を見捨てたのは許せん。よって追放」
「そんな・・・」

「いいんですか?内心は嬉しいんでしょう」
「そりゃそうだが。規律は守らにゃいかん。しかしトーラには誰も居ないんだな。お前行ってくれるか?」
「かしこまりました」
ハウムルがトーラへ向かおうとしたその時、無人の旧都はモンゴルの手に落ちた。
「起死回生だと思ったのになぁ」
「しかたないですね。街道を整備して平泉の財政を整えましょう」

「俺思ったんだけどさ。義経が「城攻」覚えたって事は歩兵使えば・・・」
「!!」
義経に僧兵を率いさせ、大宰府へ急行させる。
結果は圧勝だった。
畠山重忠を解放し、鎌倉武士は日本を追われ開城へ逃げ込んだ。

「完顔陳和尚という者が大宰府に来ております」
「信じられんな。強運もここまでくると凄い。よし俺も大宰府に行くぞ」
オン=ハーンは大宰府天満宮に立ち寄り、菅原道真からなにやら授かる。

「義経と完顔陳和尚は開城攻撃〜」
義経はいつの間にやら戦闘特技を全て習得していた。
結果はもちろん圧勝。オン=ハーンは開城に入城し待望の第一王子を得る。
1207年秋。オン=ハーン16歳だった。

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ケレイト記4

「ここまで来ればトーラ奪還はもう夢ではないぞ」
「開城は馬が無いので先ずは軍を後退せねばなりませぬ。これを機会に平泉の兵を削りましょう」
将軍を平泉に移動させ、軍を編成する。また開城で登用した李哲成は建築の特技を持っており、あっという間に燕京まで街道を引いてしまった。

翌年さらに二男一女をもうけたオン=ハーンは燕京に向けて進軍した。
完顔陳和尚、ハウムル、耶律留哥そして僧兵を率いた義経がこれに続く。
「金は火砲を持っているからな。義経、そなたが頼みじゃぞ」
1208年冬。オン=ハーンのケレイト族は燕京を包囲、攻撃を開始した。
「よいか!決して火砲の射程に入ってはならぬぞ!」
守将は金の国王章宗。
「なんだ、奴等は?全く動かないではないか。しかも時々大声で叫びおって、口先で戦ができるか。・・・あっ!?」
と思った時はもう遅かった。伏兵していた義経の僧兵部隊が壁を乗り越え、彼の本隊に肉薄していたのである。
「だっ誰かっ!」
他の部隊はすでにオン=ハーン策略によって混乱していた。
「誰も朕を助けぬのか・・・」
燕京は落ち章宗は首をはねられた。
「よくやった、義経。燕京は無傷で手に入ったぞ」
「はっ。しかし、元は我が配下に居た武蔵坊弁慶なら、僧兵をもっと巧みに操りましょうぞ」
「うーむ、弁慶か。しかし奴はわしに降伏せなんだ。今頃はどこを放浪しているのかのう」
「それなんですが、実は弁慶は泉州に居るとの噂が・・・」
「なに!・・・行ってくれるか?」
「喜んで!」

「長春真人、おぬし今までどこへ行っていたのだ?」
「実は大ハーンにお目にかかりたいという者がありまして」
「まさか・・・」
「耶律楚材と申しまする。以後お見知り置きを」
「異常だな」
「兄上、金に居たアルスランが降伏しましたぞ」
「武に長けた者も揃ってきたわい」

「なぁハウルムよ、俺は金と南宋両方と結ぼうと思うのだが」
「なんと!?」
「よく考えろ、弟よ。我等の本願はトーラ奪還とモンゴルの統一だ。幸いチンギス=ハーンはゴルゴナクにてこずっていてトーラはガラ空きだ。好機だとは思わぬか?」
「なるほど。さすがは兄上。早速手配いたしましょう。しかし、金とは交戦中。同盟に乗ってきますかな?」
「なに世の中、金と力よ」

2万の金で大金国とは同盟を結べた。
「な、金だろ」
「本当ですな。しかし情けない」
南宋とも即時同盟。しかしこれにより弁慶に計略がかけられなくなってしまった。
「うっかりしてたー!」
「兄上らしいと言えばらしい失敗ですが、これで背後の心配はなくなりましたぞ」
その後西夏とも結び、トーラへの道は開けていった。

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ケレイト記5

「楚材が酒呑むなって・・・」
「兄上の体を気遣ってるんですよ。長生きしてくださいね」
「あのさぁ・・・俺まだ19歳なんだよ」

「全軍トーラに向けて進軍!」
トーラを守るのは名も無き武将だった。
「こっちには火砲もあるからな。一撃粉砕!」
その言葉通り1210年冬、トーラはあっという間に陥落した。
「楽勝だったな。ただいま武器と軍人の都トーラ!」
「牧童の都はオノンに奪われてしまいましたな」
「なに。オノンもじきに我々のものさ」

トーラは凄い。居るだけでどんどん将軍の能力がアップする。内政用にと思っていた奴等まで強くなるのだから、驚きだ。

オノンをふと見るとチンギス=ハーンが居ない。ゴルゴナクへ向けて軍を進めていた。
「今こそ好機!攻め込むぞ!」
と、思ったら速攻で戻ってきた。
「嫌な奴だ。アルスラン包囲するぞ!」
オン=ハーンVSチンギス=ハーンの初対戦は意外な事に局地戦であった。そしてオン=ハーンは自分の想像以上に強かった。
「まさか損害ゼロでチンギス=ハーンを倒してしまうとは・・・」
一番驚いたのは彼自身だった。
「もしやこれは・・・」
そう、彼自身もすっかり忘れていた、戦術・武器文化の高い世界最強の蒙古騎兵軍団だったのである。
「こ、この軍団さえあれば俺は世界を制することもできる・・・」
彼がその野心を感じたのはこの時だったという。
1211年盛夏、大将完顔陳和尚、副将ハウムルの城攻部隊がオノンへの攻撃を開始した。
敵守将はジュチ。
「すこし手強いがこの完顔陳和尚負けはせん」
ハウムルの火砲がジュチの部隊・城門に次々と攻撃をしかける、開いた城門からは完顔陳和尚の火矢も浴びせられた。オノンは焦土と化したのだ。
「無念・・・」
ジュチの軍は壊滅した。
「残るはゴルゴナクのジャムカだ」
ジャムカはゴルゴナクで人材の圧倒的な不利にもめげず、チンギスの攻撃をよく防いでいた。そして何故かはわからないがチンギスの正妻ボルテが彼の後宮に居るのだ。
「どうやったのかは知らぬがさすがはジャムカ」

オノン陥落後、二人の猛将がケレイトに仕官する。チンギスの弟カサルと那須与一である。
「わかってるねぇこいつ等」
「どうやらジェベはジャムカの下へ走った様ですな。元の鞘に収まったというか・・・やや、あれは!」
ハウムルは攻め込んでくる敵将に見覚えがあった。ジャムカ配下の将として陣頭に立っているのは、彼等の兄、イルカ=サングンである。
「・・・俺が行く」
オン=ハーンは静かに席を立った。

「あれは、コルゲン!皆の者!奴を討て!」
「兄上!もはや貴方は俺の敵ではないわ!」
壮絶な兄弟の戦いが始まるかに思えた。しかし、時間はまさに数秒だった。
捕らえられたイルカ=サングンはオン=ハーンの許へ引きずり出された。
「ま、待て!同じ一族ではないか。命だけは助けよ」
「兄上、それが父を裏切り、そして家族を捨てた兄上の言葉なのですか・・・」
オン=ハーンは自らの手で兄を裁いた。

「けじめをおつけになられたのですね」
「なぁハウムル、俺は思うのだ。何故兄上は国を家族を捨てたのかと」
「・・・」
「もしかして、兄上が父の跡を継いでいたら俺以上のハーンになっていたかも知れん」
「・・・それはありません。私達のハーンは貴方なのですよ。コルゲン兄・・・」

長くチンギス=ハーンと戦ってきて疲れの隠せないジャムカの軍もオン=ハーンの敵ではなかった。
1212年夏、モンゴル高原ではクリルタイが開かれオン=ハーンは正式に大ハーンに任ぜられる。

「長かったか?」
「いや、私はまだこれからですよ。それよりこれからどうします?」
「そうだな、先日金と南宋の同盟が切れた。先ずは金から攻略しようとするか。それと・・・」
「それと?」
「武蔵坊弁慶」

この後のオン=ハーンの功績は後世の歴史家が記す通りである。
posted by 入船亭扇里 at 05:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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